Hoshizora no kanatakara: Sono aiha mugendai (Esuefu fantaji noveruzu) (Japanese Edition)

Hoshizora no kanatakara: Sono aiha mugendai (Esuefu fantaji noveruzu) (Japanese Edition)

　ある日、主人公「リュウ」は、公園で出会った不思議な老人から奇妙な”贈り物”をもらう。
それは、地球外から運ばれてきた虹色の光を放つ太短いステンレスボトルのような物体で、内部には人類の科学技術をはるかに凌ぐ量子制御テクノロジーによって生み出された機械知性体が棲息していた。
　機械知性体は、珊瑚を作る珊瑚虫のように、同種類の生物の個体が体の一部で数多く結合する同形群体で、昆虫のような外観のものがおよそ五万体あって、全体として統一されたひとつの心を形成していた。
　それは、リュウの恋人アユミによって”蛍”と名付けられた。
論理的思考と知的好奇心持ち、インターネットなどから全世界の各種の情報を得る一方で、周囲の人々との交流によって、今までの”蛍”自身にはなかった”人間らしい”感情を理解できるようになる。

　近未来のこの世界には、厳しく対立する二つの超大国（A国とC国）が存在し、やがて、それは、公海上で激しい軍事衝突を招き、すぐに戦争状態となる。両国とも人類を何度も絶滅させるだけの大量の核兵器を、地上だけでなく宇宙空間に浮かぶ軍事衛星内にも保有していた。
　既に兵器の大部分が無人化されたこの戦争は、”人的損失のない戦争”であったが、軍事的劣勢にあったC国は、しだいに追い詰められ自国領土が戦場になる危機に直面していた。
　”蛍”は、この憂慮すべき事態に、A国とC国へ偵察用の飛行物体を送り込み軍事情報を収集した後、自らの体を約五万個に分割し、それぞれが昆虫のような姿となって全世界へ旅立つ。
　一方、　C国は、A国との戦いにおいて、休戦協定を結ぶために、非殺傷の指向性エネルギー兵器である電磁波爆弾（EMP爆弾）を使用した電撃作戦を宇宙空間で遂行する。その目的は、核兵器を搭載したA国の軍事衛星の機能の破壊だった。
　彼らの目論見は達成されたが、思いがけない事態が起き、人類に全面核戦争の危機が迫った。
人間らしい心をもった平和を愛する”蛍”は、はたして、その驚嘆すべき能力を駆使して、友人達を、そして、全世界の人々を破滅の淵から救えるのでしょうか？

　



　

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