BBB-Zen 1: sore bukku (Japanese Edition)

BBB-Zen 1: sore bukku (Japanese Edition)

ニホンジンのエートス　BBB-Zen　Vol.1-０
「ソレ」の物語と註　a=A, a≠Ā, ∴a=ā

1000yearsBOOK Series
KanSan
KSH BOOKS

まえがき
本書(ほんしょ)シリーズは、私(わたし)が夜明(よあ)けに観(み)た夢(ゆめ)を物語化(ものがたりか)し、それに註(ちゅう)を付(つ)けたものです。私(わたし)はこの１０(じゅう)年間(ねんかん)ほど日本人(にほんじん)読者(どくしゃ)対象(たいしょう)に夢(ゆめ)の記録(きろく)を５００(ごひゃく)ほど書(か)き出版(しゅっぱん)してきました。以下(いか)の拙著(せっちょ)においてです。『オテントサマの神話(しんわ)１－６巻(かん)』、『Zenする夢記(ゆめき)１－７巻(かん)』、『物語(ものがた)る！２１世紀(せいき)黙示録(もくじろく)１－２巻(かん)』、および『ソレの物語(ものがたり)１巻(かん)』です。しかしながら、今回(こんかい)のシリーズは英語圏(えいごけん)の読者(どくしゃ)を主(しゅ)対象(たいしょう)にしています。もちろん日本人(にほんじん)も対象(たいしょう)に考(かんが)えております。さらに、英語圏(えいごけん)の日本語(にほんご)学習者(がくしゅうしゃ)の自習用(じしゅうよう)日本語(にほんご)サブテキストとして使(つか)えることを想定(そうてい)し、英和(えいわ)対訳版(たいやくばん)にしました。そのため、和文(わぶん)漢字(かんじ)は総(そう)ルビ（ふりがな）付(つ)きにしています。文体(ぶんたい)は「ネコでもわかる文章(ぶんしょう)」を基本(きほん)にしています。執筆(しっぴつ)の意図(いと)は、「真(しん)の、日本人(にほんじん)理解(りかい)、日本(にほん)文化(ぶんか)理解(りかい)、そして日本人(にほんじん)のエートス（Ethos特質(とくしつ)）理解(りかい)」を世界的(せかいてき)に拡(ひろ)げることです。主題(しゅだい)は「日本人(にほんじん)とBBB-Zen」です。

つぎにBBB-Zenとソレについてここでは簡明(かんめい)に説明(せつめい)します。BBBとはBefore Big Bangです。つまり宇宙(うちゅう)ができる前(まえ)のセカイです。そのセカイには時間(じかん)も空間(くうかん)もありません。時間(じかん)について言(い)えば、昨日(きのう)も今日(きょう)も明日(あした)もありません。空間(くうかん)について言(い)えば、ココもソコもありません。つまり天国(てんごく)も地獄(じごく)もありません。私(わたし)は夜明(よあ)けの夢(ゆめ)のなかでBBBにいました。その私(わたし)を観(み)ている眼(め)がありました。その眼(め)も私(わたし)ソノモノです。そのときの私(わたし)は個(こ)であり全体(ぜんたい)なのです。夜明(よあ)けの夢(ゆめ)のなかで、私(わたし)はBBBにおり、「ソレ」を体得(たいとく)しました。この「ソレ」は言葉(ことば)では説明(せつめい)できませんが、物語(ものがたり)ではすこし近(ちか)づくことができるのではないかと考(かんが)えています。

「ソレ」とはモノゴトの本質(ほんしつ)です。たとえば、私(わたし)はネコを観(み)ることはできます。しかし、ネコソノモノを観(み)ることはできません。机(つくえ)は観(み)ることはできますが、机(つくえ)ソノモノを観(み)ることはむずかしいです。しかし、BBB体得後(たいとくご)の新(あら)たな神秘(しんぴ)体験(たいけん)によって、机(つくえ)ソノモノを観(み)ることに近(ちか)づくことはできるだろうという想像(そうぞう)はしています。しかし、そのときは生(せい)が終(お)わる瞬間(しゅんかん)に訪(おとず)れるのかもしれません。古今(ここん)東西(とうざい)、「ソレ」を体得(たいとく)した宗教者(しゅうきょうしゃ)や芸術家(げいじゅつか)や文(ぶん)学者(がくしゃ)や科学者(かがくしゃ)がいたと思(おも)います。かれらは「ソレ」については述(の)べておりませんが、言葉(ことば)や作品(さくひん)や科学的(かがくてき)な発見(はっけん)は遺(のこ)しています。言(い)い換(か)えれば、本書(ほんしょ)は「ソレの物語(ものがたり)」です。「ソレ」の探求(たんきゅう)の本(ほん)です。

さらに、a=A, a≠Ā, ∴a=āとは何(なに)かについてふれます。上記(じょうき)のBBBにおける私(わたし)の体得(たいとく)を数式化(すうしきか)したものです。しかしながら、これは現在(げんざい)の私(わたし)のレベルにおいての数式化(すうしきか)です。それがa=A, a≠Ā, ∴a=āです。この体得(たいとく)は個々(ここ)別々(べつべつ)なもので、それを普遍化(ふへんか)して説明(せつめい)することはできません。たとえば、ノドが渇(かわ)いて水(みず)を飲(の)むのは私(わたし)自身(じしん)です。家族(かぞく)が飲(の)んでもノドの渇(かわ)きはとまりません。モノゴトの本質(ほんしつ)は他人(たにん)に訊(き)いて応(こた)えてもらっても、理解(りかい)はできても体得(たいとく)はできません。理解(りかい)と体得(たいとく)は別(べつ)です。体得(たいとく)とは個人的(こじんてき)なものです。この数式(すうしき)のaは一般(いっぱん)で言(い)う私(わたし)です。Aは一般(いっぱん)で言う人間(にんげん)です。Āは人間(にんげん)ソノモノです。āはBBB体得後(たいとくご)の私(わたし)ソノモノです。

さらに、さらに、シリーズ名(めい)の「１０００年(ねん)BOOK」とは、私(わたし)自身(じしん)への戒(いまし)めです。恥(はじ)を知(し)る日本人(にほんじん)として、現実(げんじつ)においては、この時空(じくう)を生(い)きるという覚悟(かくご)の表現(ひょうげん)です。つまり、恥(はじ)も誇(ほこ)りも１０００年(ねん)続(つづ)くという自覚と自戒です。

以上(いじょう)を言(い)い換(か)えると、私(わたし)の場合(ばあい)、モノゴトの真髄(しんずい)への旅(たび)は、次(つぎ)の順路(じゅんろ)で進(すす)むことが予想(よそう)されます。
１：自覚(じかく)なき無知(むち)――幼児(ようじ)・児童(じどう)時代(じだい)
２：論理的(ろんりてき)二元論(にげんろん)による思考(しこう)――学習(がくしゅう)時代(じだい)
――以下(いか)はBBB神秘(しんぴ)体験(たいけん)とその後(ご)の進行(しんこう)
３：BBB体得(たいとく)。体得(たいとく)したものを、分析(ぶんせき)し理解(りかい)するということはしない。長(なが)い寝(ね)かせの沈黙(ちんもく)の時間(じかん)をおく。（現在(げんざい)まですでに数年(すうねん)経(た)っています。）
４：感情(かんじょう)・欲望(よくぼう)・恣意的(しいてき)論理(ろんり)に左右(さゆう)されない日々(ひび)の到来(とうらい)。
５：その後(ご)、インプット（体得(たいとく)・人格化(じんかくか)）からアウトプット（陰徳(いんとく)・利他(りた)）へ。
６：そうして、過去(かこ)の偉大(いだい)なる日本人(にほんじん)の足元(あしもと)で、この時空(じくう)を生(い)きる。

このような進行(しんこう)が私(わたし)の場合(ばあい)、考(かんが)えられます。３までの途中(とちゅう)経過(けいか)報告書(ほうこくしょ)が本書(ほんしょ)といえます。今後(こんご)、私(わたし)の新(あら)たな本(ほん)のすべては死(し)ぬまで途中(とちゅう)経過(けいか)報告書(ほうこくしょ)となるでしょう。そうして、私(わたし)のすべての読者(どくしゃ)が、BBBを体得(たいとく)できることを期待(きたい)しています。目覚(めざ)めた方が増(ふ)えていくことを願(ねが)っています。そして、すべての人(ひと)が生死(せいし)の束縛(そくばく)から自由(じゆう)になることを祈念(きねん)しています。以上(いじょう)で、BBB-Zenの真髄(しんずい)を簡明(かんめい)に述(の)べました。本文(ほんぶん)の物語(ものがたり)と註(ちゅう)はその内容(ないよう)の肉付(にくづ)けとなります。
――シドニーの森(もり)小屋(こや)にて。

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